ダイバーシティ
基本的な考え方
ダイバーシティは当社グループの成長に不可欠な土台と捉え、一人一人の個性や属性(年齢、国籍、出身、性別、性自認、性的指向、性表現、障がいの有無など)の違いを尊重し、個々人の能力を最大限に発揮できる組織風土の醸成に努めています。
2016年には、経営トップである代表取締役社長 CEOによる「住友重機械グループ ダイバーシティ推進宣言」を発布し、「意識啓もう」、「制度改定」、「環境改善」の3つを施策の柱として取り組みを推進しています。
- 1事業のグローバル化に対応し持続的成長を図るために、ダイバーシティ・マネジメントを強化・推進する。
- 2ダイバーシティ・マネジメントを強化・推進するに当たり、まずは女性のキャリア形成促進を重要な経営施策のひとつとして推進する。
- 3多様な人材が、個性や能力を活かしながら活躍できるように、就労環境整備や両立支援を含むワークライフバランスの実現を推進する。
推進体制
2015年より、女性活躍推進ワーキンググループが発足。経営に対する女性活躍推進のための提言を取り纏めました。その提言を受け、2016年4月に社長が「住友重機械グループ ダイバーシティ推進宣言」[PDF:62KB]を行い、本格的にダイバーシティ推進活動がスタート。人事本部にダイバーシティ推進の専任組織「組織開発グループ」を新たに設置し、積極的なダイバーシティ推進施策を実施しています。
重点項目・ロードマップ
重点項目(2027年1月1日までの目標)
- 1女性採用数の拡大
新規学卒者の採用における女性比率:毎年20%以上
- 2女性の積極登用
取締役に占める女性数:2名
管理職に占める女性数倍増(2022年4月比):48名(4.5%) - 3多様な人材の活用
管理職に占めるキャリア採用者比率:30%以上
管理職に占める外国籍社員比率:1.4%
男性育児休業取得率(制度休暇含む):100%
ロードマップ
ダイバーシティの社内浸透に向けた取り組み
教育
- eラーニング
- 住友重機械工業(株)のメールアドレスを保有している全従業員と当社グループの全管理職向けに無意識のバイアスに関するe-learningを展開しました。
- ダイバーシティマネジメント研修
- 管理職を対象に、多様な人材をマネジメントするための研修や、無意識のバイアスに関するe-learning(管理職版)を実施しています。
情報発信
社内のロールモデルや様々な部署での取り組み、ダイバーシティに関する情報やイベント等について定期的に情報発信を行っています。
- グループ報「かるテット」
- 社内報に常設コンテンツとしてダイバーシティに関する情報を掲載しています。(年4回発行)
- HRメールマガジン
- 人事本部が、当社グループの組織開発・ダイバーシティ・人材育成に関する情報をメールマガジン形式で配信しています。(隔月配信)
多様な人材の活躍
女性活躍推進
住友重機械グループで働く女性従業員が、今以上に活躍できる環境を整えるための施策を積極的に展開しています。
取り組み実績
- 女性向けワークショップ
- 全女性社員に向けたワークショップ。全13か所14回を1か月かけて実施しました。
- 女性と経営者の対話の場
- 16年度より、定期的に女性と社長の対話の場を設け、女性の声を経営層に直接届ける機会を設けました。
- 女性の階層別研修
- 管理職一歩手前の係長級の女性を対象に研修、キャリアコンサルティングの機会提供を行いました。現在は女性の上司と人事で個別面談を実施しています。
- 女性を部下に持つ上司向け研修
- 女性を部下に持つ上司全員に丸1日かけて研修を実施。無意識のバイアスや女性のライフイベント等についてロールプレイングも交え体系的に学ぶ機会を提供しました。
- 女性ワーキンググループ +1(Plus one)プロジェクト
- 事業所毎に3-4名の女性のワーキンググループリーダーが中心となって女性のための学びの場を作り、職場の女性に提供しました。
- ラウンドテーブル
- 外部講師を招き、キャリアに関する講演会を実施。今後は女性社員同士のネットワークづくりも実行していきます。
障がい者雇用
住友重機械グループでは、障がい者の方が個々の力を発揮できる環境づくりを目指しています。
取り組み事例
- 横須賀製造所 クリーングリーンチーム
- 製造所内の清掃や軽作業、事務作業等を担っています。
- SHIいきいきファーム
- 障がい者の方が自社農園で野菜の栽培を行い、収穫した野菜は販売会で従業員に提供しています。また、その売り上げは全額、子供の育成支援を行うNPO法人に寄付しています。
外国籍社員への支援
住友重機械グループでは、事業のグローバル化に伴い、様々な国籍の人材を積極的に採用しています。
外国籍社員が日本で安心して働けるよう、サポート体制を整えています。
取り組み事例
- 外国籍社員向け情報共有サイトをイントラ上に設置
- 外国籍社員向け研修(異文化理解研修/日本語教育研修)
- 有志による外国籍社員ネットワーキング
LGBTの取り組み
性的マイノリティであるLGBTに対する取り組みでは、環境や制度の整備、社員教育に加え、社会の理解を促進するための社会貢献活動も行っています。
取り組み事例
- 同性パートナーシップ向け制度改訂
当社グループでは、2023 年 1 月より同性パートナーシップまたは事実婚に伴う家族の届出を行うことで、法律婚と同様に各種 社内制度の適用を受けることが可能となりました。 - 性自認に基づく通称名の使用
トランスジェンダー、ノンバイナリー、Xジェンダーを対象に、社内呼称として性自認に基づく通称名の使用を認めています。 - LGBT講習会の実施
外部講師を招き、役員やグループの人事担当向けにLGBTの理解を深める講演会を実施しました。 - LGBTの理解促進に向けた情報発信
全従業員向けに、社内報やメールマガジンにてLGBTの理解促進を目的とした啓発記事を配信しています。 - LGBTガイドブックおよびステッカーの配布
全従業員に「LGBTフレンドリーガイドブック」を配布しています。また、趣旨に賛同した従業員を対象に、当社オリジナルのLGBT ALLYステッカーを配布しています。
ワークライフバランス
働き方改革
- フレックス制度・テレワーク制度の導入
コアタイム無しのフレックス制度およびテレワーク制度を導入しています。時間と場所にとらわれない柔軟で自律した働き方を推進し、ワークライフバランスの実現と、生産性の向上を図っています。 - 定時退社日の設定
事業所ごとに週1回を目安に定時退社日を設定し、社内放送と巡回により定時退社を促しています。 - 有給休暇・積立休暇の利用促進
有給休暇を年間22日付与しています。使用期限までに使い切れなかった有給休暇は、積立休暇として不妊治療や育児、介護、ボランティア活動などのために利用する事が可能です。
有休休暇取得率:68.6%(2021年度, 当社単体)
多目的スペースの設置
従業員にさまざまな勤務スペース、憩いの場を提供するため、各拠点で多目的スペースなどの設置を進めています。
- 本社
- 従業員アンケートを実施し、従業員の意見を取り入れながら、人事本部と総務本部が共同で空間設計を行いました。隔離された静かな空間でweb会議が可能な“TV会議スペース”、ゆったりとリラックスできる“ファミレス席”、一人での作業時に最適な“カウンター席”など、様々な用途で柔軟に利用することが可能です。
- 名古屋製造所
- 2021年7月に、食堂をはじめ、更衣室、安全体感教室、健康管理センター等を兼ね備えた新施設をオープンしました。従業員にとってより親しみやすい、憩いの場になるようにという思いから、スペイン語の「siesta」(シエスタ:昼休憩)と社名略称のSHIを組み合わせて「SHIesta」(シエスタ)と命名しました。食堂では、外国籍従業員向けのメニューを含む豊富なメニューを取り揃え、食事で従業員の健康を支えています。2022年5月には屋根全面にソーラーパネルを設置し、省エネルギー・BCP対策にも取り組む予定です。
ファミリーデーの開催
職場に家族を招待する「ファミリーデー」を各事業所で開催しています。
出産・育児中従業員へのサポート制度
育児休業・育児短時間勤務
- 育児休業
- 子どもが3歳に達する年度の3月末まで取得することが可能です。
- 育児短時間勤務
- 子どもの小学校卒業まで、所定就業時間や勤務日を短縮した柔軟な勤務や、年次有給休暇の時間単位取得が可能です。
育児者キャリア支援
- 育休後復職支援セミナー&上司面談実施
育休からのスムーズな復職を目的に復職支援セミナーを実施。また、人事から上司へ復職前面談シートを配布し、効果的な復職面談の実施をサポート - 保活(保育園入園のための活動)セミナー
- 部下と上司のための仕事と育児の両立ハンドブックの配布
- 育休中のキャリアアップ
育休中の社員に自宅で受講可能な各種講座の紹介・補助を実施しスキルアップの機会を提供。通信教育の各種講座受講・社内通信教育補助、資格取得受験料補助、図書購入補助、e-learning(無料)など
男性の育児休業取得促進
- 社内報やイントラ上で男性の育児休業に関する情報(取得体験談等)を発信し、意識啓蒙を行っています。育児休業を取得できる男性本人へは制度案内や意向確認を個別に行い、相談窓口も設置しています。2022年度の男性社員の育児休業取得率は93.7%(当社単体)でした。2023年2月には、社長が男性育休100%宣言を行い、当社では育児休業の取得を積極的に推奨しています。
- 男性育休取得者の声
- プラントの基本設計に携わっており、1つのプロジェクトの期間としては4年ほどかかります。早めに相談したことで、育児休業期間中に控えていた試運転を他の人に変わってもらうことができました。育休は一生に何度も取得できるものではありません。私にとっては非常に貴重でかつ有意義な経験でした。
- 上司の声
- 家庭のことはコントロールできないですが、仕事はみんなでコントロールできます。育休だけではなく、誰かに何かが起こったときは「お互いさま」となるように平等に仕事を担当してもらうように心掛けています。
その他
- 育児支援金
出生時30万円、小学校入学時20万円、中・高校入学時10万円を支給。また、出生時には出産祝金として10万円を別途支給。 - 再任用制度
出産・育児を理由に会社を退職した従業員は、当該の子が小学校に入学するまでの間に再入社可能。(退職前に申請し、会社が認めた場合) - マタニティ作業服の支給
- 託児所の社員優先入所枠設定
- ベビーシッター・育児サービス利用補助(通常のカフェテリアプランの1.5倍のポイントで利用可)
- 家事代行サービス利用補助(通常のカフェテリアプランの1.2倍のポイントで利用可)
介護制度
- 介護休業
- 家族の介護を理由に、3年間の休業が可能。
- 介護短時間勤務
- フレックスタイム制度を活用し、所定就業時間や勤務日を短縮した勤務、年次有給休暇の時間単位取得が可能。
- 再任用制度
- 介護を理由に会社を退職した従業員は、介護休業取得者については介護休業取得開始年日、介護休業未取得者については退職日から6年以内に再入社が可能。(退職前に申請し、会社が認めた場合)
制度一覧
ママ | パパ | 全員 | ||
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休暇・休職 | 産前産後休暇 | ● | ||
育児休業(3歳となる年度の3月末まで) | ● | ● | ||
休職中の賞与一部支給制度 | ● | |||
積立休暇(妊婦健診・不妊治療・育児・子の看護等を理由に60日まで) | ● | |||
配偶者出産休暇(5日間) | ● | |||
看護休暇 | ● | ● | ||
介護休暇 | ● | |||
介護休職 | ● | |||
柔軟な勤務 | 短時間勤務(小学校卒業まで) | ● | ● | |
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時間単位の有給取得 | ● | |||
半日単位の有給取得 | ● | |||
勤務日の少ない勤務形態 | ● | ● | ||
育児者キャリア支援 | 休職中の通信教育、e-learning | ● | ● | |
復職前セミナー、保活セミナーの開催 | ● | ● | ||
上司との復職前面談実施 | ● | ● | ||
その他 | 出産祝い金・育児支援金の支給 子供1名あたり80万円 | ● | ● | |
企業主導型保育園利用 | ● | ● | ||
カフェテリアプラン(育児関係の支出補助、子育て情報・相談) | ● | ● | ||
退職者再任用制度(子が小学校に入学するまで) | ● | ● |