人材育成

基本的な考え方

住友重機械グループでは、従業員の成長が新たな顧客価値に、さらには当社グループの持続的成長の実現につながると考え、人材育成のための様々な取り組みを進めています。
従業員一人ひとりが主体的に自らのキャリアビジョンを描き、着実に成長できるよう、目標管理を軸としたOJTを育成のベースとしつつ、「階層別研修」や「専門分野別研修」等、様々な教育プログラムを展開しています。

  • OJT:On the Job Training(実際の仕事を通じて必要な知識やスキルを身に着けるために適切な課題や経験の場を付与)

マネジメント体制

  • グループ人材会議:グループ内の経営人材の育成・配置について討議
  • 事業部門別人材会議:事業部門毎に自部門人材の育成・配置について討議
  • 個人別育成計画:目標管理の面談を通して上司・部下が育成の方向をすり合わせ作成

住友重機械グループ人材育成体系

人材育成の仕組み・プログラム

住友重機械グループ人事ポリシーに則り、社員と組織のパフォーマンスを最大化する人材配置と、公正で納得性の高い評価・処遇を実現するための人材マネジメントの構築を図っています。
幅広い職種、年齢層の社員が活躍する当社グループでは、目標管理を軸としたOJTを育成のベースとしつつ、さまざまな階層別研修や専門分野別研修を行うことで必要なスキルや知識習得の場を提供しています。

キャリア開発・評価プロセス

事業部門ごとに実施される人材会議において、将来の事業目標・計画に基づく個々人の育成計画を策定しています。各職場では、目標管理シート(アセスメントシート)を活用し、上司と部下が毎年の目標設定と達成結果を確認する面談を行っています。それを基に評価を行い、評価結果は社員に定期的にフィードバックしています。
また、アセスメントシートには、今後のキャリア開発などに関する希望を記入する欄も設けており、本人の意向もすくい上げながら、人材育成、組織全体での適切な人材配置、人材活用に努めています。

階層別人材育成

自身の将来に向けたキャリアをじっくり考え、各階層に求められる課題解決力やコミュニケーション力の向上に向けた研修機会を提供しています。近年は特に、課長クラスや製造現場の職長・組長を対象とする教育に注力し、マネジメント力の向上を図ると同時に、各職場で業務を通してしっかり人を育て上げる体制づくりに努めています。

導入3カ年教育

年次ごとにそれぞれの階層で必要になるスキルを身に着けてもらうことを目的に様々な研修を行っています。入社3年目までに「自ら行動できる、自立した企業人」へと育て上げるための教育制度です。3年間の指導計画書に基づく教育で、実践的体験による育成に重点を置いています。入社3年目には論文を作成し、事業トップや先輩・後輩社員に対して発表して頂きます。
その後も、実践的な体験を通じて本人の自発的意欲と行動を引き出すための各種教育を用意しています。

経営塾

経営人材育成のため、グループ各社より幹部候補人材を選抜し、1〜2年間の集中的なトレーニングを行うビジネススクールを設置しています。すでに20年に亘る歴史があり、住友重機械グループの経営幹部を多数輩出してきました。外部スクールで他社の一流人材と交わりつつ実践にいきる経営の基本を学び、そこで得た知見を自らのビジネスに適用して新たな戦略を構築することで世界に通用する一流のビジネスリーダーを育成しています。

専門分野別人材育成

各種技術教育をはじめ、本社の各機能部門がそれぞれの専門分野ごとに必要とされる専門知識修得のため社員のレベルにあわせた研修を実施しています。また自己啓発プログラムとして、TOEICや通信教育など、従業員自身が必要だと思ったタイミングで自身のスキル向上に活用できる講座も用意しています。

専門技術教育研修

技術教育を通して社員が技術力を向上させることを目的とした社内教育システムで
誰でも受講可能な“一般コース”と、選抜された従業員が受講できる“選抜コース”から成ります。
一般コースは、座学の講座(講義/eラーニング)と実践系の講座(実験・計測/実習)に分かれ、機械・材料、電気・電子、制御、ソフトウェア、情報、生産技術の分野において、実際に手を動かす実習系の講座を中心に約80講座を開講しています。
選抜コースは、事業部門の実際の重要課題を解決するマンツーマン指導のコースで、受講者の技術力向上・学んだ技術を製品へ反映させることを目的としています。
2021年度 専門技術教育研修受講者数:1,229名

外部機関と連携した教育プログラムの実施

学んだ知識とものづくりを結びつけることを目的とした、実践講座を行っています。「作って壊す材料力学実験室」は、“材料力学を設計に活かす”ために、簡単にハンドリング・加工できる発泡スチロールを利用し製作・実験を行い、感覚的に材料力学を学ぶ講座です。このような外部機関の講座を積極的に採用しています。

  • サイバネットシステム(株)が提供する教育システム「CAEユニバーシティ」

SHIオープンカレッジ

自身の業務内容やキャリア目標に照らして自ら講座を選択し受講できる、住友重機械グループ全従業員(嘱託社員、再雇用社員、派遣社員含む)を対象とした公募型研修「SHIオープンカレッジ」 を2021年9月より開講しました。
2021年度受講者数:934名

事業部門・グループ会社における人材育成の取り組み

各事業部門・グループ会社ごとに、自事業の課題に応じた様々な取り組みを行っています。

パワートランスミッション・コントロール事業部/プロジェクトMIRAI

コーチング手法を体系的に学んだ組織のリーダー層が「コーチ」として組織内での対話を推進し、部門間横断プロジェクトや事業構想作りを行っています。この取り組みにより「事業の持続的成長のための未来を考える組織状態」をつくり、それを実現していくための次世代リーダーを育成しています。

住友重機械イオンテクノロジー株式会社/DAISプロジェクト

愛媛県西条市に本拠を構える住友重機械イオンテクノロジー社の次世代リーダーが、自社だけでなく行政や地域の他企業を巻き込み、単なるケーススタディではなく地域に実在する社会課題の解決に向けた提言を行う取り組みです。
人材育成としての成果だけでなく、参画企業間のビジネス連携、Iターン(出身地以外の場所に就職もしくは転職すること)人材の獲得など副次的な効果が評価され、『日本の人事部』が主催するHRアワード2020の企画人事部門において入賞しました。