廃棄物・環境汚染予防

基本的な考え方

住友重機械グループでは、事業活動から排出される廃棄物などの排出抑制、再資源化・有効利用などに努め、環境負荷の低減に取り組んでいます。また、環境汚染予防を図るためVOCやPRTR対象物質などの化学物質を管理も行っています。

廃棄物

廃棄物排出量の抑制

廃棄物排出量(有害廃棄物を含む)の目標は、売上高原単位で国内では2017年から2019年度平均以下の維持と設定しています。
2023年度は、29.0%の削減となり目標達成となりました。産業廃棄物として処分していたショット粉屑を売却有価処分に変更したことやろ過装置を通した試運転油の再利用などが排出量の削減につながりました。今後も、廃棄物やリサイクルの分別を徹底するなどして3Rを意識した廃棄物の削減を推進します。
海外では、2019年度比4%削減を原単位目標として活動し、2023年度は21.6%の削減となりました。

廃棄物排出量
廃棄物排出量(売上高原単位)

ゼロエミッション(埋立率削減)

住友重機械グループは、廃棄物排出量に占める埋め立て処分量の割合(埋め立て率)が0.5%未満の国内工場をゼロエミッション工場と定義し、2005年度から埋め立て率削減活動を推進しています。2023年度の国内全製造所(6製造所7工場)と製造所外グループ会社(9社)全体での埋め立て率は0.03%となり、2011年度以降継続してゼロエミッションを達成しています。
海外では非埋め立て率95%以上を目標に活動していますが、2023年度は3.7%と目標を達成し、2023年度の国内・海外合算での埋め立て率は2.0%となりました。ゼロエミッションを達成するためには、廃棄物の分別によるリサイクルが重要です。今後もゼロエミッションを維持できるよう徹底した廃棄物の分別を行い、循環型社会に貢献する工場を目指します。

廃棄物ゼロエミッション

プラスチック資源循環促進法への対応

廃プラスチックについては、グループ全体での排出量及び売上高原単位で管理しています。
2023年度のSHI単体でのプラスチック廃棄物排出量は、1,243tでした。
引き続き当社グループとしても、管理・削減活動を継続、プラスチック製梱包材の3R(Reduce, Reuse, Recycle)+Renewableを推進し、更に製品の部材にまで踏み込んだ対応などを検討し、サプライチェーンを意識した活動を目指します。

プラスチック製品再利用の取組み

大崎本社では、新型コロナ対応として使用していたポリカーボネート製のパーテンションを処分する際、廃棄するのではなく、リサイクルとして処分しました。約161Kgがリサイクルとなり、事務所で対応可能なプラスチック再生利用の取組みとして大きく貢献しました。

環境汚染予防

有機塩素系化学物質の使用全廃

土壌汚染対策法で対象となっている有機化学物質である、ジクロロメタン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレンの使用全廃の取り組みを継続しています。
オゾン層破壊物質のHCFC-225は2008年度から、HCFC-141bは2010年度から使用を全廃しており、これを継続しています。2020年度に生産終了となったR-22についても、継続して計画的な更新を推進しています。

VOC対象物質の排出抑制

当社グループ国内で使用しているVOC対象物質の90%以上は塗料の溶剤中に含まれるトルエン、キシレン、エチルベンゼンによって占められています。2023年度は、これらの排出量について2019年度排出実績以下とするよう目標を設定し、17.6%削減、売上高原単位においても33.7%削減となりました。
第7次環境中期計画からは、グローバル連結を対象とし、2020年から2023年の原単位平均以下を目標に設定し、引き続き低溶剤塗料やVOCを含まない洗浄剤の採用範囲並びに、粉体塗装の拡大、さらなる塗装の効率向上による塗料等の使用量の削減等により、排出量削減に努めます。

VOC排出量

PRTR対象物質の排出・移動量

PRTR対象物質の90%以上は塗料の溶剤(トルエン、キシレン、エチルベンゼン)です。2023年度は2019年度比で3%削減しました。また、売上高原単位においては22%と大幅削減となりました。
引き続き品質を維持しつつ低溶剤塗料の適用を拡大するとともに、溶剤回収除去設備の設置・拡大により、排出・移動量の削減に取り組みます。

PRTR物質の排出量・移動量

PCBの管理および使用機器の全廃

高濃度PCB含有機器は全て処理会社である中間貯蔵・環境安全事業株式会社に早期登録済みで、PCB特別措置法に基づき計画的に無害化処理を行っています。PCB含有トランスと照明器具のPCB含有安定器は順次更新・処理を実施し、一部の製造所、関係会社では全ての処分が完了しています。また、低濃度PCB含有機器は調査を完了し、順次期限までの処理を進めています。