製品の環境配慮

サステナビリティプラス製品

当社グループでは独自の評価方法を用いて環境配慮製品の認定を行ってきました。2021年度より、製品競争力の向上や環境性能(資源循環,地球温暖化,環境リスク)、社会性を含むサステナブルな製品の市場へのアピールやCSVとしての当社グループの取り組みのPRを目的として、これまでの環境配慮製品からサステナビリティプラス製品へ名称を変更しました。

  • CSV : Creating Shared Value 共通価値の創造

評価基準・評価プロセス

環境性・社会性の11項目の達成度に加え、外部表彰による加点を含めて評価し、80点以上の製品を「サステナビリティプラス製品」、90点以上の製品を「スーパーサステナビリティプラス製品」として認定しています。
現在、「社会性(希少元素、レアメタル、紛争鉱物削減)」の項目追加を検討しており、さらに社会課題解決に貢献するためのサステナブルな製品を提供していきます。

評価項目
環境 資源循環 1. 省資源
2. 廃却時の再資源化の向上(分別処理の容易化)
3. 長寿命化
4. 梱包・包装
5. 情報の提供
6. 使用時における省資源対策
地球温暖化 7. 使用時における省エネ対策
環境リスク 8. 環境保全性
その他 9. LCA(ライフサイクルアセスメント)
社会 - 10. 安全性
11. 省力化

製品一覧

2023年度は、目標件数である25件を上回り、27件がサステナビリティプラス製品として認定され、そのうち4件がスコア90点以上のスーパーサステナビリティ製品でした。グループ全体におけるサステナビリティプラス製品の売上高比率は31%となっています。
サステナビリティプラス製品では製品ライフサイクル全体での環境負荷を低減するための活動として、
装置廃棄に係るマニュアル整備・お客様への提供や、ショベルやクレーンなどの建設機械にフィールドビューモニタを装備することによる作業関係者の安全性向上等に取り組んでいます。また、システム提供など、ソフトの面においても、お客様の業務効率化・省人員化への貢献を進めています。

CFBバイオマスボイラ(循環流動層ボイラ)

循環流動層(CFB=Circulating Fluidized Bed)ボイラは、バイオマスからごみ固形燃料(RDF)まで、幅広い性状の燃料を安定して燃焼させることができ、高効率かつクリーンなエネルギーを安定的に供給します。
地域のバイオマスや廃棄物を活用しながら脱化石燃料とCO2排出削減に貢献します。今後の来たる再生可能エネルギーの主力電源化社会においても、電力系統の安定化を実現するクリーンな調整電源としての役割を果たす発電設備です。
炉内に石灰石を投入することで硫黄酸化物(SOx)の排出を抑えています。50ppm(6%O2換算)程度までであれば、従来の排煙脱硫装置(FGD)は不要です。窒素酸化物(NOx)についても低温・二段燃焼により50ppm(6%O2換算)程度まで低減できます。ばいじんは、集じん装置の設置により20 mg / m3(6%O2換算)以下まで低減され、低い環境負荷で稼働します。

油圧ショベル

低燃費クリーンエンジンとより効率的な作業性と卓越した低燃費を両立した独自の油圧システムを搭載し、高い燃費性能を実現しています。
JCMASで定める2020年燃費基準を上回る、すぐれた燃費性能を達成。燃費基準達成率100%以上に与えられる、トップランクの☆☆☆認定を取得しています。
排出ガスの大幅低減を果たした、クリーンエンジン「SPACE5α」は、世界最高レベルの排出ガス規制、オフロード法2014年基準をクリア。同種従来機と比較しNoxを80%削減し、一層環境にやさしいショベルへと進化しています。

斜流式ジェットポンプ式揚砂装置(スミジェッターⅡ)

揚砂装置は、下水処理場やポンプ場で使用される、下水中のゴミや砂を分離・除去し、後処理設備の保護や処理の円滑化を図る装置です。ジェットポンプ式は加圧ポンプに大きな動力が必要とするため、その動力低減が求められていました。
この斜流式ジェットポンプ式揚砂装置スミジェッターⅡは圧力損失の低減に取り組み、従来のものと比較し約4割以上の動力削減を実現し、省電力化に大きく寄与しています。また、動力削減により加圧ポンプ設備の低容量化も可能となり電気設備も含めたコスト面での負荷軽減もされています。