排煙脱硝装置（選択接触還元法／無触媒脱硝法）
厳しい環境規制に対応
NOやNO2などの窒素酸化物 (NOx) は、多くの燃焼プロセスで発生しています。これらの排出を放置すれば、スモッグや酸性雨、オゾン層への影響など、環境に重大な結果をもたらします。
NOxは、以下の方法で大気中の成分であるN2やH2Oに分解、無害化されます。
・無触媒脱硝法（SNCR）は、触媒を用いずに、NOxとアンモニアや尿素を高温で反応させます
・選択接触還元法（SCR）は、触媒を用いて、NOxとアンモニアをより低温で選択的に反応させます
いずれも、排ガス中にアンモニアや尿素を注入します。
特長
- 1案件の状況に応じてシステム設計を最適化します
排ガス中のばいじん量、SOx濃度、排ガス温度、排ガス処理設備設置スペースなどの条件により、最適な脱硝方法を選定します。燃焼プロセス設計やボイラ設計における長年の経験をもとに、新設、改造に関わらず、設備コストと運転コストが安価になる脱硝装置をご提案します。
- 2あらゆるコンディションで高いパフォーマンスを発揮します
除塵設備前段に設置する “高ばいじん型” と後段に設置する”テイルエンド型” があります。時代とともに変化する工場の操業に合わせ、SCRやSCNRシステムを拡張あるいは最適化することで、NOxの排出量をさらに削減できます。
- 3お客様のご要望に合わせて触媒を選択します
現場の状況に合わせた触媒を選択することが、高いパフォーマンスと運転コストの削減につながります。触媒の種類は、燃料種や排ガス組成を考慮して選定します。また、SCR触媒の酸化特性は原子状水銀（Hg0）から水銀イオン（Hg2+）への酸化度に影響を与えるため、後段での除塵設備における水銀除去率アップに大きく寄与します。
- 4SNCRとSCRを組み合わせることでコストを削減します
2つの方法をシステム内で組み合わせることでコストを削減し、同時に排出基準を満足することできます。まず、SNCRの無触媒プロセスで1段目の反応が起こり、その後、未反応のアンモニアによりSCR触媒層での反応が起こります。このように残存するアンモニアを活用することで消費量を削減しながら、NOx排出量を要求されるレベルまで低減します。また、アンモニアや尿素の注入量と触媒モジュール構造を最適化することで、さらなる低減も可能です。
