ガラス成形機を今秋発売 「NANO-Press」としてシリーズ化
2001年04月25日
住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、このたびガラス成形機を開発し、「NANO-Press」シリーズとして今秋より発売します。
ガラス成形機は金型に加熱したガラス材料を封入し成形加工する装置です。一つの工程で最終のガラス製品に加工できることが特長で、小型、精密レンズなどの加工に適しています。
デジタルカメラ用レンズやDVD用ピックアップレンズをはじめとする精密光学用部品の中で、高解像度の用途など、プラスチック材料では対応が難しい領域があり、ここ数年、ガラス材料の光学素子の需要が拡大しています。従来のガラス光学素子はガラス母材を研削して製作する方法が主流でしたが、非球面ガラスの採用や部品の極小化などにより、加工精度が優れ、生産性の高いプレス成形による生産が増加しています。当社は、10年ほど前からガラス成形の研究開発を続けてきており、ガラス光学素子の生産性向上とコストダウンという市場のニーズを受けて、ガラス成形機をシリーズ化し本格的に販売を開始することにしました。
当社は精密光学用部品のプラスチック射出成形機の分野において、市場で高い評価を得ています。「NANO-Press」は長年蓄積した光学分野でのノウハウを生かした高精度で生産性の高いガラス成形機です。
1.「NANO-Press」シリーズの特長
(1) 高精度かつ再現性に優れたガラス素子のプレス成形機
(2) 真空中の成形も容易で、多種多様なガラス素子の成形が可能
(3) 自動取出し装置を標準装備し、自動化に対応した無人化連続成形が可能。
(4) 複数成形ユニットと予熱・冷却機能の分離により高生産性を実現。
(5) 金型の小型化による加熱・冷却の省エネ化により、低ランニングコストを実現。
2.発売予定機種:全自動化システムおよびプレス部単体の2機種
3.発売予定価格: 5,000万円(全自動システム標準本体価格)
4.販売目標: 01年度(半期)10台