お知らせ
高効率汚泥処理システム実証試験について
2001年06月27日
住友重機械工業株式会社
中外炉工業株式会社
中外炉工業株式会社
住友重機械工業株式会社(社長:日納義郎)と中外炉工業株式会社(社長:谷川 正)は、北海道網走郡美幌町の美幌下水終末処理場内に高効率汚泥処理システムの実証試験設備を建設しました。
両社は美幌町と共同で、2001年4月から2002年3月まで本設備を用いて実証試験を行います。
脱水から焼却にいたる下水汚泥の処理システムにおいて、下水汚泥の含水率を下げ、循環流動床焼却炉を用いて焼却プロセスの効率化を達成することで、設備のコンパクト化(Save-Space)、省エネルギー化(Save-Energy)、クリーン化(Save-Emission)を実現します。
実証設備の概要は、下水脱水汚泥を日量10トン処理する規模で、脱水設備、脱水汚泥供給設備、焼却設備、排ガス処理設備(熱の有効利用設備も含む)から構成されています。
次世代型の高効率焼却炉として期待される循環流動床焼却炉は、約850℃の炉内を砂が高速に循環するもので、投入された下水脱水汚泥は攪拌、乾燥、分解され、瞬時に焼却されます。
今回実証する高効率汚泥処理システムでは、排出される焼却灰の容量を、汚泥として最終処分されるものと比較すると、約15分の1まで減容化することができます。
実証試験の主な目的は以下です。
(1) 設備のコンパクト化
従来型設備の設置スペースに対して供給設備と焼却設備は35%減、排ガス処理設備は25%減となること。
(2) 省エネルギー化
補助燃料使用量が従来設備の使用量に対して70%減となること。
(3) クリーン化
排ガス量が従来設備に対して25%減となること。乾式脱硫法やTOX-FREER(活性炭循環利用型排ガス処理装置)を採用する場合には、DXN等の有害物質を高度に処理すること。
この実証試験を通じて環境に優しく、低コストの汚泥処理システムの構築を目指します。