中部国際空港旅客ターミナルビルのベルト式動く歩道を受注
2002年06月25日
住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、中部国際空港の旅客ターミナルビルに設置されるベルト式動く歩道、35基を一括で受注しました。
旅客ターミナルビルの出発ゲートおよび到着ゲート内の制限エリアには動く歩道が、35基、延べ長さ1,787mにわたり設置される予定です。ベルト式では国内初となる歩道幅1m40cmの幅広タイプが導入されます。今回このエリアに設置されるものについては全て当社のベルト式動く歩道「スターグライド」が採用されました。
納入は2004年9月、稼動開始は空港開港時の2005年3月です。
動く歩道は中部国際空港の重要な空港設備の1つで、昨年末に調達のスケジュールやコンタクト先などが公表され、旅客ターミナルビル新築工事を行う共同事業体より調達手続きが開始されました。
競争には国内外のメーカが参加し、実績、施工体制、アフターサービス、価格などが厳しく審査され、最も高い評価を得た当社が選定されました。中部国際空港の旅客ターミナルは、誰もが使いやすいユニバーサルデザインというコンセプトで設計されています。当社のベルト式動く歩道の持つ次のような長所が、このコンセプトに合致し、人にやさしい空港設備として認められ、受注に至りました。
1. フラット・コム構造
乗り降り口のコム(くしば)とベルト踏み面の段差をゼロにした当社独自の機構を採用しています。段差がないので、車いす、旅行トランク、カートなど、車輪がついたものの乗り降りや、旅客の乗り降りがスムーズになります。
2. エキスパンション・ジョイント対応機構
地震対策として建物に繋ぎ目(エキスパンジョン・ジョイント)がある場合、これまで動く歩道を連続して設置することができず、繋ぎ目での乗り降りが必要でした。当社のベルト式動く歩道はジョイントをまたぐ構造が可能で、利便性を優先した連続した配置ができます。
3. 薄型構造
パレット式に比べてベルト式は装置の床下深さを約6割に浅く抑えています。薄型構造にすることで、2階、3階などに設置する場合、建物全体の高さを抑える一方で、室内空間を確保できます。
装置概要
輸送能力 : 9,000人/時間
基 数 : 35基
機 長 : 最短23m 最長86m
延べ長さ : 1,787m
ベ ル ト : 特殊スチール コード入り 溝付ラバー
設置場所
・ 旅客ターミナルビル内の制限エリア全域
・ チェックインから出発ゲート(3階)
・ 到着ゲートから到着ロビー(2階)
発 注 元
中部国際空港ターミナルビル新築工事(その2)
竹中・清水・鴻池・飛鳥・フジタ・ロッテ・名工・徳倉、 共同企業体(29基)
中部国際空港ターミナルビル新築工事(その1)
大成・鹿島・大林・東急・戸田・ベクテル・佐藤・矢作、 共同企業体(6基)
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