お知らせ
下水処理用の省エネ型汚泥掻寄機「カスケード式汚泥掻寄機」を開発
2002年07月15日
住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、公共下水処理場の横流式沈殿池に設置する省エネルギーの汚泥掻寄機「カスケード式掻寄機」を開発しました。
公共下水処理施設には、浮遊夾雑物や浮遊汚泥を除去するために沈殿池が設置されています。汚泥掻寄機は沈殿した汚泥を排出部まで掻き寄せる装置で、現在は駆動チェーンにフライト(掻寄板)部を連結し、沈殿池の中で回転させるチェーンフライト式が広く使用されています。しかし近年、据付施工・維持管理が容易で、運転動力を抑えた、より効率の良い機器が求められています。「カスケード式汚泥掻寄機」は、この要望に応えるために開発した汚泥掻寄機です。
ロータリーエンコーダ制御で駆動モータを正逆転運し、フライト部が往復運動します。掻き寄せ時にはフライト部が池底を動いて確実に汚泥を掻き寄せ、復動時には池底から離れて汚泥の逆送を防止します。チェーンフライト式に比べて構造がシンプルでかつ部品間の摩擦が少なく、従来の約半分のモータ動力で確実に掻き寄せを行うことができます。また、ローラとガイドが転がり接触で往復運動する構造のため、磨耗が少なく交換部品の寿命が延び、メンテナンスコストは従来機の約1/3に削減できます。フライト部が完全に池底から離れることから、池底の清掃など、メンテナンスも容易に行うことができます。
当社は、7月23日(火)から開催される「下水道展'02名古屋」にて、本装置のプレゼンテーションを実施します。なお、装置の発売は本年9月を予定しています。