LCD製造装置メーカに超大型平面研削盤を納入
2003年11月14日
住重ファインテック株式会社(社長 磯崎泰介、本社 岡山県倉敷市、住友重機械工業100% 出資)は、液晶ディスプレイ製造装置メーカ向けに、超大型の平面研削盤を納入しました。
近年、大画面薄型テレビの登場などで、液晶ディスプレイに用いるマザーガラスは徐々に大きくなり、液晶ディスプレイを製造する精密機器は大型化しています。工作機械においては、これら精密機器の大型部品を高精度に加工できる性能が求められています。
今回納入した「KSL-F3060(H)」は、真直度(注1)0.004mm/6m、平行度(注2)0.003mm/1m×1mの加工精度を満足しながら、長さ6000mm×幅3000mmのテーブルサイズを実現した高精度、大型の門形平面研削盤です。累計500台の納入実績があり、大型の平面研削盤を得意とする住重ファインテックにおいても、これまでで最大、従来比1.5倍のテーブルサイズをもつ国内最大級の装置です。本機は、第7世代に対応する液晶ディスプレイ製造装置において、ガラス基板を保持するステージ部分を仕上げ加工するために使用されます。
当社は、全静圧摺動面(注3)を採用し、さらに精密な加工ができる門形平面研削盤も製作中であり、今後予想される大型かつ超精密な加工ニーズに対応していきます。
KSL-F3060(H)の特長と仕様
(特長)
テーブルサイズが3m×6m、国内最大級の門形平面研削盤
真直度0.004mm/6m、平行度0.003mm/1m×1mの高精度加工を実現
(仕様)
総 重 量: 約110トン
外形寸法: 6.5m×20m
最大加工幅:3300mm 最大加工長さ:6000mm 最大加工高さ:700mm
といし駆動用電動機: 22kW
標準価格: 3億4000万円
(注1)真直度:テーブル長手方向にテストピースを配置し研磨、その曲りの最大値
(注2)平行度:テーブル上にテストピースを9個配置し研磨、その厚みのばらつきの最大値
(注3)全静圧摺動面:テーブル、砥石頭の上下、左右を油静圧で6面拘束の摺動面で構成し、運動精度を向上させる構造