お知らせ

短期間立体交差化工法「SMArt Crossing-S」を共同開発

2004年07月06日

道路構造令の改訂に合わせて小型道路対応タイプの短期間立体交差化工法
「SMArt Crossing-S」を共同開発

-住友重機械と淺沼組はスマートな流れを広げます-

住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)と株式会社淺沼組(社長 淺沼健一)は、大型貨物車など全ての自動車が通行できる普通道路の立体交差よりも整備費用と現場施工工期を縮減可能な小型道路2車線の短期間立体交差化工法「SMArt Crossing-S(スマート クロッシング-エス)」を開発しました。

昨年両社で発表した「SMArt Crossing」は大型貨物車を含めたあらゆる自動車の通行が可能な普通道路の2車線立体交差を、工事期間中の渋滞を抑え、短期間で平面交差を立体交差化する工法として開発しました。
「SMArt Crossing-S」では、2003年7月に実施された道路構造令の改訂により設けられた一般の乗用車と小型の貨物車など一定の規模以下の自動車のみが走行可能な小型道路規格に対応した2車線立体交差を、「SMArt Crossing」同様に工事期間中にも右折車線を確保することで工事渋滞を回避し、かつ現場工期を3ヶ月に短縮するだけでなく、整備費用を普通道路の2車線立体交差に比べて3割程度縮減することができます。

【「SMArt Crossing-S」の特長】
1.工期を3ヶ月に短縮
小型道路規格の適用による道路幅員の縮小と縦断勾配の緩和により整備面積は25%縮減できます。橋梁部分を短くすることにより「SMArt Crossing」に比べて基礎杭と橋脚本数を4割縮減できます。さらに、独自の杭頭接合構造「SMArt Composite Joint」(特許出願中)の採用などにより、現場での工期を「SMArt Crossing」よりもさらに短い3ヶ月に短縮できます。
 ※SMArt Composite Joint:鋼管杭と橋脚柱との接合部に誤差吸収が可能な独自の杭頭接合構造

2.整備費用を3割程度縮減
橋梁部分の短縮と設計に使用する車両重量が小さいことから上部構造重量は4割程度縮減できます。整備面積と基礎杭、橋脚本数の施工数量の縮減なども加わり、整備費用は普通道路の2車線立体交差に比べて3割程度(当社比)の縮減を可能にしました。
 
3.工事期間中も右折車線を確保し工事渋滞を回避
「SMArt Crossing」のコンセプト同様に鋼製桁と鋼製橋脚を用いた軽量な立体ラーメン構造の採用により交差点部の橋脚を一本柱にし、かつ小径杭で設計可能な橋梁を実現しました。その結果、狭い施工ヤードでの作業が可能となり、工事期間中でも直進左折のみでなく、右折車線を確保できます。

また、同時に普通道路の4車線立体交差化工法「SMArt Crossing-F」も開発、昨年発表した普通道路の2車線立体交差化工法と合わせて、あらゆるタイプの立体交差化工事を短期間に施工する工法のラインナップを揃え、今後客先への提案を積極的に展開してまいります。