愛知万博にユニバーサルデザイン採用のベルト式動く歩道を納入
2005年03月15日
住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、愛知万博(愛・地球博)の西ターミナルに、ユニバーサルデザインを取り入れた、ベルト式動く歩道「スターグライド」を6基納入しました。
当社のベルト式動く歩道「スターグライド」は、メインである長久手会場にある西ターミナル(駐車場)から西ゲートまでの間に設置されています。当社が今回納入した「スターグライド」の特徴は以下の点です。
1)乗り降り段差ゼロのフルフラット構造(次項図参照)
乗り降り口のコム(くしば)とベルト踏み面の間の段差をゼロにした、当社独自のフラット・コム機構を採用し、フルフラットを実現しています。段差がないので、車椅子など車輪のついたものの乗り降りや、人の乗り降りがスムーズになり、安全性が一段と高まったものになりました。
2)全長100mのロング構造
パレット式に比べ、歩道部の重量が軽いため、機長を長くしても動力への負担が少なくてすみます。そのため、乗り降りが少なくてすむロング構造が容易にできます。なお、当社の最長実績は神奈川県箱根町のスノーボードゲレンデ(箱根園)に納入された実長219mのものがあります。
3)装置中間部高さ28.5cmの薄型構造
当社装置の中間部床下深さは28.5cmの薄型構造であり、通常のパレット式に比べ約6割の深さで設置ができます。薄型構造にすることで、地面の掘削量が少なくなり、低コストで工事ができます。また、2階以上に設置する場合には建物全体の高さを抑える一方で、室内空間をより大きく確保できる他、既設の建築物でも床置き設置が可能となります。
4)屋外仕様対応
パレット式の場合、屋外は安全性とメンテナンスの点から、屋外には積極的に採用されていませんでした。ベルト式は濡れても滑りにくいこと、内部にチェーンなどの錆に弱い部品が少ないことから、屋外でも安心して使用できます。
■納入製品概要
形 式:S-1000形
輸送能力:9,000人/時間
基 数:6基
機 長:最短80m、最長100m
延べ長さ:538m
踏み段 :特殊スチールコード入り溝付きゴムベルト
受 注 :2004年6月
納 入 :2005年2月
■設置場所
愛知県愛知郡長久手町 愛知万博(愛・地球博)会場 西ターミナル(駐車場)
■フラット・コム構造図