お知らせ

ユニット式高効率嫌気性排水処理設備バイオタン-Uを販売

2005年03月28日

住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、食品工場や化学工場などの少量・高濃度排水処理に適したユニット式の省スペース・高効率嫌気性排水処理設備バイオタン-Uの販売を開始します。

UASB法(注1)を用いたバイオタン-Uは、既に販売している高負荷型嫌気性排水処理設備バイオタンの基本コンポーネントである酸生成槽・反応槽(メタン発酵槽)をユニット化したものです。バイオタンのもつ低ランニングコスト・省スペースのメリットをそのまま活かした上で、ユニット化をすることにより、バイオタン-Uはバイオタンに比べ1割以上の低価格化と1カ月以上の設計・現地工事期間の短縮化を実現しました。1日の排水量が10~300m3、BOD濃度が1,000~数万ppm規模のユーザを主な対象として販売します。

嫌気性排水処理設備は、一般的な好気性排水処理設備(活性汚泥法)に比べ、
・ 空気を送り込む曝気の必要がなく、電力使用量が節約できる
・ 処理により発生する余剰汚泥量が10分の1以下となる
・ 排水濃度、排水量の負荷変動に強い
・ 設備の設置後に迅速なスタートアップが可能である
・ 処理中に発生するメタンガスを回収し、「バイオマスエネルギー」として蒸気エネルギーや電力に再利用することが可能
などの特長があります。

今回の販売により当社の嫌気性排水処理設備は、EGSB法(注2)を用いた超高負荷型「バイオベッド」及びそのユニット型である「バイオベッド-U」と合わせ、幅広い排水量、BOD濃度(注3)に対応できるラインアップが完成しました。今後、嫌気性排水処理設備が普及していない日量数百m3規模の設備に対しても、積極的な販売をしていきます。

※ 「BIOTHANE」および「BIOBED」は米国 BIOTHANE CORPORATION の登録商標です。


■販売価格
 基本仕様で50百万円程度から

■販売目標(海外含む)
 05年度10億円。 2~3年後に20億円


■用語説明
注1:UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)
 嫌気性細菌を使った有機性の排水処理法で、BOD濃度が1,000ppmから数万ppm程度のものに適しています。

注2:EGSB(Expanded Granuler Sludge Bed)
 嫌気性細菌を使った有機性の排水処理法で、BOD濃度が1,000ppmから数十万ppm程度のものに適しています。

注3:BOD(Biochemical Oxygen Demand)
 生物化学的酸素要求量のことで、排水の汚濁の程度を測る指標のひとつ。好気性微生物が一定時間中に水中の有機物(汚物)を酸化・分解する際に消費する溶存酸素の量