お知らせ

ダイセル化学工業より循環流動層ボイラを受注

2005年05月26日

住友重機械工業株式会社(社長 日納義郎)は、ダイセル化学工業株式会社(社長 小川大介)より同社の大竹工場(広島県大竹市)に建設予定の自家発電用火力発電設備を受注しましたのでお知らせいたします。

受注の範囲は、ボイラ・発電設備全体の設計から製作・据付および試運転調整までで、2007年12月に運転開始の予定です。中心機器であるボイラには、フォスターウィラー社との技術提携による循環流動層ボイラを採用します。(※1)
循環流動層ボイラは、バイオマス、リサイクル燃料など広範囲な燃料を利用することができます。また、従来技術によるバイオマス、リサイクル燃料用ボイラと比較し、高効率の運用が可能です。フォスターウィラー社は循環流動層ボイラで他社に先駆けバイオマス、リサイクル燃料による実績を重ね、この分野ではフォスターウィラー型は日本を含む全世界で圧倒的なシェアを獲得しています。

今回受注したダイセル化学工業・大竹工場の発電設備では、石炭と安価なタイヤチップを燃料として利用することによって、エネルギーコストの低減と廃タイヤのサーマルリサイクル(使用済みタイヤから熱エネルギーを回収すること)を実現します。

当社では、バイオマス発電所として国内最大となる、糸魚川バイオマス発電所(出力5万キロワット)を建設し、昨年度より営業運転を開始しています。さらに、昨年度だけでも、王子製紙(株)/日南、北越製紙(株)/関東、中越パルプ工業(株)/二塚などから、バイオマス、リサイクル燃料焚き循環流動層ボイラを受注しており、この分野で国内トップシェアを獲得しています。
今回の受注は、これらの数多くの実績が評価されたものです。

当社の上記5件の実績によって、化石燃料の削減は原油換算で年間約30万キロリットル、二酸化炭素削減の効果は年間約80万トンとなり、地球環境の保護に貢献しています。


今後とも、自家発電設備などで進む燃料転換・更新需要に対し、リサイクル燃料発電・バイオマス発電分野に数多く実績を持つ循環流動層ボイラを提案し、積極的にビジネス展開する予定です。


[設備の概要]
  ボイラー型式 循環流動層ボイラー
  主蒸気発生量 毎時300トン
  主蒸気圧力  12.75Mpag(メガパスカルゲージ)
  主蒸気温度  541℃
  発電方式   蒸気タービン駆動
  発電出力   50,000kW
  受注月    2005年 4月
  運転開始予定 2007年12月


※1:当社はフォスターウィラー社と2001年12月より技術提携しています。
フォスターウィラー社は全世界のバイオマス、リサイクル燃料を活用する循環流動層ボイラー市場で80%以上のシェアを持っています。

循環流動層ボイラ