住友-W+E ロータリーキルンを 相次いで納入
2006年02月15日
住友重機械工業株式会社(社長 日納 義郎)は、住友-W+E ロータリーキルンを(株)キヨスミ産研(社長 鈴木 正明)、JFEマテリアル(株)(社長:笠原泰道)に相次いで納入しました
住友-W+E ロータリーキルンは、焼却モードから溶融モードへと幅広い範囲の運転が可能であり、様々な処理物に対応することが可能です。大型溶融炉(150ton~360ton/日)から、50ton/日程度の小型溶融炉までのラインアップをそろえ、中小の中間処理事業者のニーズにも答えます。
(株)キヨスミ産研は、廃プラスチック、汚泥等の産業廃棄物や医療系廃棄物などの処理施設で、山形市内では初めての設置であり、東北地区でも数少ない溶融処理が可能です。
本焼却溶融炉では、固形物だけでなく廃液・廃油を処理することもできます。医療用などの容器廃棄物を直接投入し、安全かつ確実に無害化処理を行います。また溶融によりスラグ化することで、最終処分場の延命化を図るとともに、スラグは道路の舗装資材等として活用されます。
本施設は環境に配慮した排ガス処理設備を備え、ダイオキシンを分解排出し、厳しい環境基準を達成するだけでなく、サーマルリサイクルの一環として無散水消雪設備も備え、環境にやさしい施設でユーザのゼロエミッションニーズにお答えしています。
JFEマテリアル(株)では、希少金属回収事業における焙焼プロセスに採用されました。焙焼は焼却と異なり、鉱物をその融点以下で加熱し、化学的・物理的変化を発生させるもので、高度な温度管理技術が必要です。今回の工程では、火力発電所から排出されるボイラー灰などの産廃を約900度の高温で焙焼し、産廃に含まれる硫黄や油分を除去、産廃に含まれる稀少金属を次工程の電気炉で溶融させ金属成分を分離、精錬炉で合金鉄に仕上げます。
本プロセスの採用に当たっては、当社愛媛製造所内の実証プラントを用いて様々な条件での試験を行い、従来の焼却・溶融という用途だけでなく、焙焼プロセスにも適用可能であるということを確認しました。
住友-W+E ロータリーキルンは、国内外で多数の実績を誇っており、当社ではプラント建設だけにとどまらず、適正な産廃処置の運転指導までを提案することが可能です。
当社は今後もロータリーキルン技術を用いた新技術の開発にも積極的に取り組み、灰溶融炉、鉄鋼ダストの金属回収炉、そして今回の焙焼炉等を市場投入していきます。
【施設概要】
株式会社キヨスミ産研(山形県山形市) 一般・産業廃棄物焼却溶融炉 愛称:エコモンスター
処理能力:70t/日(24時間運転)
処理物:廃プラ、汚泥、燃えがら、動植物性残渣、雑芥、木くず、ばいじん。13号廃棄物、廃油、廃液他
施設面積:焼却溶融炉、管理棟、集積所などを含めて4,800平方メートル
納入時期:2005年11月
JFEマテリアル株式会社(富山県射水市)
焙焼処理能力:年間55,000ton
納入時期:2006年 1月