直交軸ギヤモータ「ハイポニック減速機」の機種を拡大
2007年06月29日
住友重機械工業株式会社(社長 中村 吉伸)は、直交軸ギヤモータ「ハイポニック減速機」の大型機種を7月1日より発売いたします。ハイポイドギヤ(※)を使ったギヤモータとしては業界で初めて7.5kW、11kWまでモータ容量を拡大することに成功しました。
「ハイポニック減速機」は、ハイポイドギヤを採用した直交軸ギヤモータです。 ハイポイド歯車を採用しているため、一般的なウォーム減速機に比べ効率が高くコンパクト、ベベル減速機に比べ運転音が小さいという特長を持っています。
従来はモータ容量5.5kWまでのラインナップでしたが、主力市場である搬送・物流機器業界では搬送速度の高速化が進んでおり、モータ容量の大型化が課題でした。
今回発売する製品は、ユーザーの利便性を上げるため、ケースのコンパクト化による重量軽減、専用特殊グリースの採用による、取り付け方向自由・長期間のメンテナンス不要を実現しながら、モータ容量の拡大に成功しました。
当社の「ハイポニック減速機」は、高い信頼性と性能で発売以来高いシェアを有しています。今回開発したシリーズを、高速搬送を必要とするコンベアや自動倉庫、その他の各種物流機器に提案していきます。
*「ハイポニック減速機」は住友重機械の登録商標です。
※ハイポイドギヤ:リングギヤの回転中心線とこれに噛み合うギヤ(ピニオンギヤ)の回転中心線をずらしたもの。ギヤの噛み合い率が大きく伝達効率にも優れるが、噛み合いが非常に複雑なため大型化が難しい。
【特長】
1.11kWまで対応
ハイポイドギヤを採用した直交軸ギヤモータとして、7.5kW、11kWのラインナップは業界初です。
2.使いやすさ
長寿命グリースの採用で取付方向が自由であり、メンテナンスの手間が軽減されます。
3.SF対応が可能
本機種の開発により5.5kWの組合せでは用途に応じてS.F.1.0あるいは2.0が選択可能になりました。
S.F.=サービスファクター:モータ容量に対する減速機の強度上の余裕度
【製品構成】
1.モータ出力 5.5kW 7.5kW 11kW
2.減速比 5、7、10、12、15、20、25
3.取付方式 ホローシャフト方式(オプションで中実軸も対応可)
4.モータ種類 三相、単相、インバータ用、高効率
ブレーキ付、屋外形、特殊電圧
【主な用途】
自動倉庫、自動仕分け機、コンベア
【標準価格】
7.5kW 三相モータ ブレーキ無 減速比 20 ¥314,000-
【販売目標】
2000台/年