バイオマス燃料100%の発電設備を受注
2008年11月27日
住友重機械工業株式会社(社長:中村 吉伸)は、住友共同電力株式会社、住友林業株式会社、フルハシEPO株式会社の3社が合弁にて設立する、川崎バイオマス発電株式会社よりバイオマス発電設備建設工事一式を受注しましたのでお知らせいたします。
本設備は木質チップ燃料のみを利用する100%バイオマス専焼発電設備(※1)です。石炭等の化石燃料を一切使用しないため、地球温暖化防止を目的としたCO2排出量低減に貢献するクリーンな発電設備です。また、従来は建設地近郊(今回は神奈川県川崎市)から他県へ輸送されていた燃料バイオマスが、地元で有効活用できるため、その輸送に伴うCO2発生を抑制し、環境負荷の低減にも寄与します。
受注の範囲は、CFB(循環流動層)ボイラおよびタービン発電設備全体の設計から製作・据付までで、2011年2月の運転開始を予定しています。主要機器であるCFBボイラは、従来技術では高効率・安定燃焼が困難であったバイオマス燃料を利用することができます。
当社は2001年12月に米国フォスターウイラ社と技術提携を締結して以降、多数のバイオマス、リサイクル燃料を活用したCFBボイラを納入しており、この分野での国内トップシェアを獲得しています。今回の受注は、これら数多くの実績が評価されたものです。
今後は、CFBボイラの特長であるバイオマス、リサイクル燃料発電への高い適応性を生かし、国内のみならず積極的にグローバル展開を行い、地球環境へのさらなる貢献を目指します。
[設備の概要]
ボイラ型式:CFB(循環流動層)ボイラ
発電端出力:33,000kW(キロワット)
ボイラ最大連続蒸発量:毎時137トン
主蒸気圧力:10.2MPag(メガパスカルゲージ)
主蒸気温度:513℃
発電方式:蒸気タービン駆動
運転開始予定:2011年2月
※ 1:間伐材、製材木屑や建設廃材、あるいはスラッジなど生物(Bio)起源の有機性資源は、その成長過程で光合成により大気中からCO2を吸収するため、発電燃料として燃焼利用しても大気中のCO2を増加させない再生可能エネルギーとして取り扱われています。