三重県津市の新最終処分場に国内初の前処理施設と浸出水処理施設を納入
2016年04月25日
住友重機械エンバイロメント株式会社(本社:東京都品川区 社長:真鍋 教市 住友重機械工業100%出資)は、三重県津市新最終処分場に廃棄物を洗浄する前処理施設および浸出水処理施設を納入し供用が開始されました。
平成20年度より津市が推進していた新最終処分場整備事業において、当社は平成26年度に「津市新最終処分場前処理施設・浸出水処理施設建設工事」を受注し、平成28年3月に竣工しました。
当処分場は、周囲環境へ配慮したクローズドシステム、埋立廃棄物を洗浄して廃棄物を早期安定化、使用した水は浄化処理し場内循環利用・無放流を実現するための施設として計画され、屋根付埋立槽と前処理施設、浸出水処理施設から構成されています。
当社が今回納入した処理施設は、搬入される一般廃棄物を埋め立てる前に浸出水処理施設の処理水で洗浄する前処理施設と、洗浄した廃棄物の埋立槽からの浸出水と前処理施設からの洗浄排水とを浄化する浸出水処理施設で、津市が目指す当処分場の役割を実現する上で重要な機能を担うものです。前処理施設では、埋立前に廃棄物の洗浄を強制的に行う国内初の処理システムを導入しております。一般的には搬入廃棄物は埋立地に投入され、雨水などの降水によって廃棄物からの溶出物質を含んだ浸出水を処理し、埋立廃棄物が安定化(排出基準を下回るレベル)するまで長期間を要します。
今回納入した前処理施設は、搬入された廃棄物を埋立前に洗浄することにより廃棄物から有害物質の溶出を強制的に促進させるとともに、埋立廃棄物から発生するガスや臭気の抑制はもちろん、埋立後の廃棄物の早期安定化を実現するためのものです。さらに、浸出水処理施設では、前処理施設からの洗浄排水と埋立廃棄物からの浸出水とを浄化し、その処理水を埋立廃棄物の散水と洗浄水に利用することで、場内循環利用・無放流を実現しています。
今後、埋立廃棄物の早期安定化、周辺環境に配慮した最終処分場の実現に、本実績を反映して、さらなる受注を目指してまいります。
<施設の概要>
【施設の名称】津市一般廃棄物最終処分場
【施設の位置】三重県津市美杉町下之川地内
【施設の種類】一般廃棄物最終処分場(クローズドシステム処分場)
【前処理施設概要】処理能力:31.3t/日
【浸出水処理施設概要】処理能力:38.0m3/日
処理水:無放流
<処理・浸出水処理施設の特徴>