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高圧型LNG二元燃料対応中型タンカーのAiP取得のお知らせ
2020年08月05日
住友重機械マリンエンジニアリング株式会社(社長:島本英史 住友重機械工業㈱100%出資、以下当社)は、2020年7月9日に、高圧型のLNG二元燃料システムを搭載した中型タンカーの設計基本承認(Approval in Principle)をロイド船級協会から取得しました。
本船は、LNG二元燃料システムと大容量のLNG TANKを搭載しています。LNG燃料を主燃料とすることで、エンジンの排ガス中の硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、二酸化炭素(CO2)を大幅に低減することが可能です。LNG燃料を使用するエンジンにおいては、温暖化ガスであるメタンが一部未燃のまま排ガス中から大気に放出される課題がありましたが、本船に搭載するMAN E&S社のME-GI型主機ではこの放出量を大幅に削減し、燃費の改善も図っています。本船のこの主機には、LNGポンプとガス化装置を通して約300barに加圧された高圧のLNGが供給されます。
海運業界では、国際的な温暖化ガス排出量の削減の取り組みが行われており、環境性能の高い船舶への需要の高まりが期待されています。本船は、船舶からの温暖化ガス排出量の指標であるエネルギー効率設計指標EEDIにおいても、2025年からのPhase 3レベルを遥かにクリアした次世代の環境性能を誇っています。
当社は、今後も技術力・開発力を駆使して社会のニーズに応え、温室効果ガスはもちろん、環境負荷全てを大幅に低減した、地球にやさしい船をお客様に提供し続けていき、持続可能な海運業界の発展へ貢献していきます。