「リン吸着バイオ炭によるリン回収および炭素貯留技術の実証事業」が令和5年度補正下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択
2024年03月18日
住友重機械エンバイロメント株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:永井貴徳、住友重機械工業株式会社100%出資)は、株式会社フジタ、東北大学、国際農林水産業研究センター、福山市からなる共同研究体で応募した「リン吸着バイオ炭によるリン回収および炭素貯留技術の実証事業」(以下、「本実証事業」という)が、国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)(※1)の公募テーマ「炭化物により下水汚泥資源からリンを回収する技術」(※2)に採択されました。
近年、輸入依存度の高い肥料原料の国際価格が不安定化し、下水資源を肥料利用する必要性が高まっております。また、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みとしてバイオ炭(※3)による農地への炭素貯留技術が世界的に注目を集めています。
一方、下水汚泥肥料は安全性の担保、リン回収では施設整備のコストが課題となっており、バイオ炭も製造コストの高さなどが原因となり下水汚泥資源の普及拡大に課題を抱えています。
本実証事業を通じてこれらの課題を同時解決し、脱炭素・資源循環型の地域づくりを目指します。
住友重機械エンバイロメント株式会社の役割は、既存処理場との最適な接続方法の計画・設計とリン回収システムの省コスト化検討です。
■本実証事業の概要
事業名 | リン吸着バイオ炭によるリン回収および炭素貯留技術の実証事業 |
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実施者 | フジタ・住友重機械エンバイロメント・東北大学・国際農林水産業研究センター・福山市共同研究体 |
代表企業 | 株式会社フジタ(代表取締役社長:奥村洋治、本社:東京都渋谷区) |
実施フィールド | 松永浄化センター(広島県福山市) |
事業実施期間 | 契約締結の翌日から2025年3月(予定) |
実証技術概要 | バイオ炭を用いて下水処理場の脱水ろ液(※4)等からリンを回収することで、より安定的かつ経済的に下水汚泥資源の肥料利用を図る技術について実証します。 |
■技術のコンセプト
※1 国土交通省ウェブサイト:下水道革新的技術実証事業
※2 国土交通省ウェブサイト:下水汚泥資源の肥料利用促進に向けて技術実証に取り組みます~令和5年度補正予算により、B-DASH技術を新たに採択~
※3 燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物
※4 下水汚泥処理フローの脱水工程において固形分(脱水汚泥)と分離された液体