お知らせ

日本表面真空学会より2024年度「産業賞」を合同受賞

2024年10月25日

住友重機械工業株式会社(本社:東京都品川区、社長:下村真司、以下「当社」)は、公益社団法人 日本表面真空学会より「ISO 21360-6 クライオポンプの性能試験方法の発行」について、「産業賞」を合同受賞しましたのでお知らせいたします。

日本表面真空学会の産業賞は、表面・真空科学関連産業の進歩発展に大きく貢献したと認められる製品、技術ノウハウ、規格標準化またはそれに類する成果をあげた、日本表面真空学会の法人正会員、維持会員、賛助会員に対して年一回授賞されるものです。このたび、アルバック・クライオ株式会社、キヤノンアネルバ株式会社ならびに当社の3社は、日本側のエキスパートとして本規格の制定に貢献したことが評価され3 社合同で日本表面真空学会より産業賞を受賞しました。

クライオポンプは真空ポンプの一種で、真空容器内に設置された極低温面と吸着材料によって、気体を凝縮または吸着して捕捉し排気する、気体ため込み式真空ポンプです。排気部に機械的な可動部分がなく潤滑油も使用しないため非常にクリーンな高真空を得ることができ、主に半導体製造装置の付属機器として広く使用されています。

クライオポンプの性能項目は半導体製造におけるプロセス条件に大きな影響を与えるため、性能を正確に規定する必要がありますが、ISO規格(※1)における真空ポンプの試験方法(※2)ではクライオポンプ独特の性能項目に関する測定をカバーできず、これまでは国際規格がありませんでした。

今回、クライオポンプの性能試験方法の国際規格が規定されたことで、主用途である半導体製造装置や半導体製造プロセスの設計におけるクライオポンプ選定に関する利便性が大きく向上し、これは半導体製造業界や装置産業の活性化への大きな貢献となります。また半導体産業以外の用途におきましても国際規格に基づいた調達基準が運用されることで、国際取引が増加することも期待できます。

※1 ISO(International Organization for Standardization: 国際標準化機構)規格
※2 「ISO21360」シリーズの一つ、「ISO 21360-1 Vacuum technology - Standard methods for measuring vacuum-pump performance - Part 1: General description」(共通試験方法)

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